★ DAICON向け サンニイ情景 制作日記★ 

   アリイ 1/32 昭和の歳時記 リヤカー

   2005.12.31 制作開始

   私の好きな昭和の歳時記シリーズには、リヤカーと銘打ったキットもあるのですが、このシリーズ、いかんせん
   同じパーツの使い回しが多いので、あまり食指が動きません。けれども、そのおかげで余剰のパーツも出てくる
   わけでして、ちょうど リヤカーのパーツの余りがありましたので、これを使って、ネットコンペ「DAICON3」向けの
   情景を手がけてみようと思っています。

   情景の題名は「みんな、ありがとネ」。
   リヤカーに野菜を載せて坂道を一生懸命リヤカーを引きながら登っていくおばあちゃん。それを見ていた子供たちが
   後ろから押してあげる・・・そんな情景を画きたいなあと思っています。
   その傍(かたわ)らには、パンクしてタイヤ交換をしている軽トラックを脇役に置こうかなあなんて思ったりして。
   
   写真は余っていたパーツとその説明書です。

      

   リヤカーのパーツはこれだけ。 簡単な作りです。タイヤはスポークも埋もれていますので、これだけは少し
   削りだして雰囲気だけでも出してやろうと思います。まずはピンバイスで穴あけです。

      

   ピンバイスで空けた穴をデザインナイフとヤスリを使って長穴にしていきます。ちょうど手持ちの針ヤスリが
   役立ちますが、なにせ細いものですから、慎重にやったつもりが折ってしまいました。ありゃりゃ・・・(^^;)
   値段は高かったのだけれどねえ。 まあ仕方ないのでこのまましばらく使ってみよう。

   タイヤ1個分だけ削りだしを終えました。まずはここまで。

      

   2006.2.18 制作再開

   ようやく仕事も一息ついて、久しぶりに制作を再開しました。ちまちまとタイヤを作っています。
   
   スポーク部分の削りだしを完了。アルミ色に塗るとなんとかそれらしくなったような気になります。(^ ^)

      

   各部の基本塗装をあらかた終えて、リヤカー単品の組立が完了しました。

      

   2006.2.25 フィギュアの制作に着手

   フィギュアを自作したことなどはないので、どうしたものかと考えますが、とりあえずは模型誌などのうる覚えで
   プラランナーを心棒として、手足の芯を0.5mm真鍮線を通して全体の骨格イメージを作ってみました。
   既製のフィギュアを参考にだいたいの大きさを決めてみました。
   ここからエポパテなどを使って肉付けをしていこうかと思います。後は作りながら考えてみましょう。
   リヤカーを引っ張るおばあちゃんをイメージしながら作業の開始です。

      

   2006.3.4 フィギュアの肉付け
   
   なにはともあれ、フィギュアの制作にかからなくてはと思い、タミヤの速効性ポリパテを使って胴体や腕の肉付けを
   始めてみましたが、思うようにはいかないものです。とりあえずこんな形にしてみて試行錯誤を繰り返してみます。

      

   2006.3.23 フィギュアの制作やり直し

   あれこれ思案してみたものの、やっぱりいきなりスクラッチというのは無理があるなあ、ということで、模型誌を
   読み返して、体の各パーツを市販キットから流用することで作り直すことにします。

   私のお気に入りのアリイの昭和の歳時記から、自転車に乗る男の下半身と、麦わら帽子のおじいさんの頭などを
   持ってきて、適当に改造を加えてみようと思います。
   なんといっても体の各部のバランスが大事ですよね、これがなかなか難しいけれど、たのフィギュアを参考に
   しながら制作を進めたいと思います。

   とりあえず手の部分は、適当なパーツをもってきて、服の部分をデザインナイフで取り除くためにあらかじめ
   ノコで切り込みを入れて削り込みます。
   胴体の部分は先日余ったポリパテを固めておいたものを利用しようと思います。これは、土のうにでも使おうと
   思って形を作っておいたのですが、ちょうどいい大きさなので削りこんで胴の部分にしました。

      

   胴と下半身、頭はそれぞれ0.7mmの真鍮線でつなぎます。下穴は0.6mmドリルがちょうどいいです。
   真鍮線をつなぎに入れておくと、体や首の傾きを適当に調整出来るので都合がいいです。
   腕の部分は、手首が細いので0.5mm真鍮線を使って芯を作りました。

   リヤカーに合わせてだいたいの大きさの目安を確認します。 まあ、こんなものかなあ・・・なんて。

      

   2006.3.24 腕の盛りつけ

   今日は腕の部分の盛りつけを行いました。
   前回タミヤ・エポパテをいきなり真鍮線の上に盛りつけようとしてうまくいかなかった(硬化時間がかかるので
   せっかちに作業を急ぐと、先に形成した部分を壊してしまう)こともあり、AM誌(9号1998.6)のフィギュア特集を
   今一度読み返し、硬化時間の短い金属用エポパテを買ってきて盛り上げてみました。
   説明書には10分で実用強度に硬化するとありますが、5分もすると硬くなり始めますので、作業は急がないと
   いけないようです。
   金属用エポパテを買ってしまいましたが、後でAM誌をよく見ると、木工用エポパテだと書いてありました。
   こちらも硬化時間が短いのですが、硬化後デザインナイフで削って修正が出来るとありました。
   そういえば金属用だと硬くてヤスリがけはO.Kでもデザインナイフが通用するかどうかは分かりませんね。
   しまった!買い間違えた・・・(^^;) とは思いましたが、まあ、この後どうなるかやってみましょう。

      

   胴や首回りなどをパテで埋めてから全体的にルーターにて表面の形を整えつつ、上半身はランニングシャツを
   イメージして少し縁の削り込みを意識して行います。 その後、溶きパテを表面に塗って滑らかにしていきます。

   金属用パテでもデザインナイフでそこそこには削れます。まだ完全硬化してないからかな?
   スキマの埋め込みには光硬化パテを使用しましたが、これは昼間の光ではすぐに硬化するので手早くやらないと
   いけませんね。

      

   ちょっと塗装をして感じを確かめてみる。 う〜ん、まあこんな感じかな〜ってところでひと安心。
   って、まだ塗ったばかりで、塗料は乾いていないし、シャツは塗ってないのだよね。でもまあまあかなあ。
   腕が太すぎるのはご愛敬ということで。(^^;)

      

   2006.3.25 リヤカーと仮組

   せっかくだから、リヤカーと組み合わせた写真を撮っておきます。
   まだまだズボンもてかてかと光ってますし、これからボチボチと仕上げていきますから。
   でもまあ良い感じ・・・なんて自己満足。

      

   2006.4.24 ランニングシャツの成形

   前回は仮にランニングシャツの部分を塗り分けただけだったが、やはりそれでは満足出来ない。
   きちんとパテを使って盛り上げ成形をしたいと思う。

   さて今回は、タミヤエポキシパテの高密度タイプという分を使ってみようと思う。
   最近は模型誌などでいろいろな材料を目にする機会も多くて、作例などではより高級そうな材料も目にするが
   それらの入手には手間と金がかかる。
   模型誌の読み方が悪いのだろうけれど、どうもそのような作例と同じ材料がないと制作が出来ないかのように
   思いこんで、自分自身の手がなかなか進まないことがあるように思う。
   自分で手を動かす前から、あれこれ思い悩むだけで、ちっとも進まない。その結果、最近の模型誌はどうも
   いまいちだなどと他人のせいにしたがる傾向が自分自身の中に住みついていたことを、知り合いのモデラーさんから
   示唆(しさ)された。とにかくあれこれ自分で手を動かしてみよう。

   スパチュラが欲しいと思うがけっこう市販品は高い。 ふと見るとタミヤの調合スティックが良い形をしている
   ようなのでこれを使ってみることにした。
   ポリパテを練(ね)って、細いひも状にした後、シャツの形を下書きするようにしてだんだん伸ばしてシャツの形成を
   自分なりに試してみた。 あら不思議、けっこういけるじゃないの・・・こりゃあ、やる気が出てきたよ。(^ ^)v

      

   デジカメ撮影は、自動的に明るさも補正されるのでかえって、画像の境目などを見にくくすることがある。
   撮影時の背景の明るさに注意しながら撮影することが大事なようです。

      

   高密度エポパテは速硬化エポパテよりも硬めで使いやすい気がします。

      

   2006.4.29 夜半 リヤカーおじさんの塗装

   リヤカーおじさんの顔を塗りました。もともと、昭和の歳時記についているフィギュアは目の部分は麦わら帽子に
   おおわれてモールドされていないのだけれども、ルーターで頭の上の方を削りこんで、目の部分を書き込んでいます。
   まあなんとかそれらしくなってきたなあ、なんて思ったりして。

      

   同時制作で本日完成したホンダの軽トラックと組み合わせて情景を作ります。
   役者はほぼ出そろいました。

      

   2006.4.29 午前中の部 ベースの基本制作

   ベースは、¥100円ショップで売っているコルクボードの適当なものを買ってきました。
   地面になる部分の基本形は、よく使用されているスタイロフォームを買いに行ったけれど、大きなサイズしかなかった
   ので、同じようなガオライトフォームなるものを買ってきました。けっこう安いです。(¥200〜300程度だった)

      

   枠板の組立。 四方を囲む板の四隅をマイター(角度切り用治具)を使って切断し、ベルトクランプなどを使って
   資格に接着し固定します。これを先ほどのコルクボードの上に接着して土台は完成。

      

   作品銘板は、真鍮板にパソコンでプリントしたシールを貼るのが一般的だけれど、もうひと工夫したいと思い、
   スチロールカッターなるものを買ってきて、プラバンから文字を切り出しました。
   もともとこのカッターは、発泡スチロールの切り出しようなのだけれど、ニクロム線を電気で熱くして、切断する
   という仕組みだから、スチロール樹脂であるプラスチックにも使えるのではないかと思い、意外と安かったので
   (¥1500程度)買っていたものだけれど、予想通りの好結果である。(^ ^)v

   文字はワープロで大きな文字を神に印刷してから、プラバンに両面テープで留めて、紙の外側部分はカッターで
   切り取ってから、紙に沿ってスチロールカッターを移動させて切り抜きました。

      

   土台の上に、ガオライトフォームを適当に切断(これはカッターナイフで簡単に切れる)して、大まかな地面を
   形成して、登場人物を仮配置してみました。

   土手に登る坂道を重い荷物を積んだリヤカーを引いている一人のおじいさん。それを土手の上から見下ろす
   軽トラックの運転手。 身を乗り出して何かおじいさんに話しかけている・・・そんな一こまです。

   題して、「リヤカー人生」と名付けることにしました。
   この後、地面や土手の草などの植え込みが残っています。リヤカーの荷物やおじいさんの仕上げなど、もう少し
   時間がかかりそうですが、なんとか月末までに仕上げようと頑張っています。

      

   2006.4.29 午後の部

   地面と土手の制作など

   土手の部分の処理をどうしようかな?と考え、まず木粉粘土で土の部分を盛り上げていき、その上に鉄道模型用の
   フォーリッジという名前の草材料を木工ボンドで貼り付けてみました。お手軽なのでまあイイ感じです。

   土台の木枠の部分を先に塗装しておこうと、手元にあったカラーペイント(¥100ショップ製ライトブラウン)を
   吹きつけ、イイ感じだと思って調子に乗ってガオライトフォームまで色づけしようとしたら、このペイントは油性
   (ラッカー系)だったので、ガオライトフォームが溶けてしまいました。(>_<) ありゃありゃ・・・
   まあ適当にごまかしておきましょうか。(^^;)
   
      

   全体に木粉粘土を盛りつけて、地面と土手を成形します。 ここで登場人物を仮置きして写真撮影。
   バックにはアルプス風景のカレンダーを配置してみました。

      

   もう少し下側から見上げた角度が良いようですが、バックのカレンダーが切れてしまいますねえ。
   本番撮影までまだ仕上げも残っているし、もうひと工夫必要です。

      

   2006.4.30 小物の製作

   リヤカーに乗せる荷物として、段ボール箱を作ります。 パソコンのCADで型紙を作りました。これをちょうど良い
   色合いをしたカレンダーの裏に印刷して組み立てます。CADだから、型紙のデータは保存出来るし、コピーも簡単。
   なかなかイイ感じです。

      

    こんなふうにリヤカーに載せます。         こちらは車輪のスポークに墨入れをしたところ。

      

   段ボールの中には収穫したスイカが入っていることにします。
   スイカは、ビーズの玉を買ってきて塗装しました。
   リヤカーおじさんの首にはタオルを掛けてあげました。 ティッシュで作っています。

      

   リヤカーの後部には板鉛を入れた箱を搭載。リヤカーとおじさんが上手く自立出来るようにしました。
   
   スイカの段ボールには、スイカの箱絵と私の地元で生産している「若松スイカ」の文字を入れました。

      

                                ということで本日、完成しました

         この後、屋外で完成写真を撮りましたが、その分はダイコンの発表の後のお披露目ということで。(^ ^)